穂村弘さんの【絶叫委員会】は読んだら絶叫するのかと疑問になる夜もあるかと思います。
有隣堂という本屋さんの公式YouTube「有隣堂しか知らない世界」で紹介されていた絶叫委員会という本の個人的感想記事です。
最初にお伝えすると絶叫しませんでした。そりゃそう。
ですが、ふふっとか、あははとおかしくて笑いが込み上げるそんな本でした。
この本を読んでみたのは、「有隣堂しか知らない世界」でチャンネルの視聴者「ユーリンチー」が生配信中にチャットで寄せたお悩みにぴったりな本として紹介されていたからです。
そこで紹介されていた本が穂村弘さんの著書【絶叫委員会】でした。
- 最近笑ってない方
- 毎日が退屈で同じような日々を送っている方
- どれどれ読んでみようかと興味が湧いた方
そんな方は実際に読んでみて大いに笑ってください。
ざっとあらすじ

穂村弘さん、歌人であり詩人。
内容は日常に転がっている言葉にスポットをあてた短い話がたくさん集まったもの。
歌人ならではの、言葉を丁寧に拾っているからこそ気づく視点で書かれたおかしな言葉たちを集めた本。
日常にはこんなにおかしな言葉が転がっているんだなと思わされます。
個人的感想

読書遅咲きの私は初めて穂村弘さんを知った。
しかしYouTubeの生配信の最中には視聴者からコメントやチャットで「穂村弘さんだ」「ほむほむ来たー」という声もあった。
…ほむほむ。
絶叫をしたり大爆笑することはなかったが、ふふっとしたりあははと笑える本。
そんなとこに気づく?そんな言葉よく拾うなという視点もほむほむの視点が良かった。
ほむほむの視点は深い。
印象としてはふかわりょうのネタを思わせる感じ。嫌いじゃない。
歌人という職業の人は身近にいないけど、言葉を生業とする人はこんな所を見ているんだなと興味深かった。
「最近笑ってません、めちゃくちゃ笑える本を教えてください」(動画内14:53頃)
お悩みを寄せたユーリンチーの気持ちがいたいほどわかる。大人になるとそうそうめちゃくちゃ笑えることなんてないのだ。
ましてや私のような転勤族の妻は、縁もゆかりもない土地に引っ越しをするから笑って話せる友だちもいない。
だからとても共感したし、私もめちゃくちゃ笑いたいと思ってYouTubeを見ている側からAmazonでポチってしまった。
文章を書く人、言葉に敏感な人に響く1冊

こうしてブログを書いたりnoteを書く人にとっては、「この言葉、なんとなくしっくりこないな」と思うことがあるはず。
もしくは、誰かに言われた言葉がなぜか引っかかって、それがどこか記憶の片隅に残って頭から離れないことも。
上手く表現できないモヤモヤや伝え方がわからずにスルーしてしまいがちな言葉を、ほむほむは見事に言葉にしてしまう。
そんな言葉にできないモヤモヤを感じている人が読むと、そうそうそう、あるあるあると手を叩いて笑いたくなるはず。
モヤモヤした気持ちを笑いに昇華させてすっきりしたい人は必ず読むことをおすすめする。
おまけの1冊、こっちの本も好きだな

ちなみに有隣堂のYouTube内では「ないもの、あります」という本も紹介されていました。
そちらも一緒に買って読んでみたけど、こっちの本も面白くて好きだな。
よく耳にするけれど、一度としてその現物を見たことがない。たとえば、<転ばぬ先の杖>。
見たことはないけれど、名前から察するに、そうとう「いいもの」であることが想像されます。
ないもの、ありますから引用

絶叫委員会はほむほむの感じたことや気づいた言葉と自分の言葉で語っているのに対して、「ないもの、あります」はどこか怪しげなお店の店主が、一見真面目そうにふざけたことを言っているようなおもしろさがある。
ないものを一品一品紹介する話術もセンスがあって、著者のクラフト・エヴィング商會というユニットの他の本も気になってしょうがなくなってしまったほど。
「最近笑ってません、めちゃくちゃ笑える本を教えてください」(動画内14:53頃)